XDCAMをはじめとする音声が4ch以上あるカメラのファイル。これをそのままPremirer Proで読み込んでタイムラインに持って行くとモノラルの4トラック扱いとなってしまいます。
CH-1=インタビューマイク、CH-2=ガンマイクなどのモノラル収録の場合はステレオトラックよりかえって扱いやすくいいのですが、ステレオマイク収録の場合は面倒なことになります。通常CH-1=L、CH-2=Rとして使うので、3,4は切り捨ててオーディオトラックミキサーでAudio 1をLに、Audio 2をRにパンして処理しますが、困るのがキーフレームで音量調整をする場合やAVCHDなどステレオオーディオで1トラックとなる音声とのクロスフェードなどです。キーフレームをコピーしたり、手作業でクロスフェードさせたりしなければなりません。
こういうとき、モノラルではなくステレオで扱えれば便利です。そこで登場するのがクリップのオーディオチャンネル変更機能。プロジェクトウィンドウで該当するクリップを選択して右クリック、「変更」→「オーディオチャンネル…」とするとこのようなウインドウが出てきます。
プリセットの「ファイルを使用」を「ステレオ」に変更すると、クリップのCH-1/2とCH-3/4でそれぞれステレオのペアとなります。 逆にAVCHDやHDVなどのステレオクリップだけどL=インタビューマイク、R=ガンマイクなのでモノラルで扱いたいというときはここを「モノラル」にすればOKです。どちらかのチャンネルしか使わないのであればオーディオエフェクトの「左チャンネルに振る」「右チャンネルに振る」のほうがお手軽です。
こうしてからタイムラインに乗せると…
ステレオクリップとして1本のトラックに収まってくれました(上記例ではCH-1/2のオーディオ1のみ使用)。この画面はCC2014ですが、CS6で(それ以前は忘れました)すでに装備されていた機能です。 なお、この変更はこれからタイムラインに乗せるという場合に有効で、それまでに乗せてきた部分には反映されません。プロジェクトウィンドウに入れた時点で変更しておきます。
最初から全部このように処理したい場合はあらかじめ環境設定で設定変更しておきます。Premiere Proの環境設定の中のオーディオを開くと「デフォルトのオーディオトラック」という項目があるので、そのうち「マルチチャンネルモノラルメディア」を「ステレオ」に変更しておけば、XDCAMの4ch音声トラックは最初からCH-1/2とCH-3/4の2本のステレオトラックとして読み込まれます。
同じように、AVCHDやHDVのステレオ音声トラックをモノラルとして扱いたい場合は、上記の「ステレオメディア」を「モノラル」に設定しておけば最初からその状態で読み込まれるので、終始モノラル収録だった場合はこうしておいたほうが便利です。